うつと密接に関係がある脳内物質、セロトニン

脳内物質であるセロトニンとうつ病との間にはたいへん密接な関係があると言われています。一般に、人が非常に強いストレスにさらされたり、精神的なショックなどを感じたりすると、脳内にある神経伝達物質セロトニンの分泌が減り、脳が正常に働かなくなってしまいます。こうした状態が続くと、心の病気を引き起こしてしまうというわけです。

セロトニンは脳内で非常に大事な働きをしています。主な働きとしては、体のリズムを制御したり、精神の安定を司るといったものです。そのため、このセロトニンが正しく分泌され、正常に働いて始めて、人はいろいろと生じてくる問題に落ち着いて取り組めるようになるというわけです。逆にこの物質が不足してしまうと、その機能を果たせなくなるため、代表的な症状である不眠や不安感、イライラ、さらには食欲不振や下痢といったことが見られるようになります。

それで、こうした心の病を治療するために必要とされているのが、セロトニンの働きを正常なものにするということです。そのためには、薬などで不足を補うことに加えて、日頃の生活習慣を改善したり、自分の思考を改善したりする努力が求められるでしょう。こうした総合的な努力によって、辛い症状を克服できるようにしましょう。